腰部脊柱管狭窄症について

Q:どういう病気ですか?

A:腰部脊柱管狭窄症は、少しあるくと足がしびれて動かなくなるような症状(間歇爬行)や、腰を伸ばすと足に痛みが走るような症状を主にする疾患です。

Q:どういう検査をするの?

A:腰部MRIにて腰の骨の後ろを通っている神経の管(腰部脊柱)に狭窄を認めます。単純レントゲンにて腰の骨が前後にずれている腰椎すべり症や、腰の骨と骨の間のクッションが変性している腰椎椎間板症による不安定性や、脊椎側弯症が合併している場合があります。腰部MRIで脊柱管に明らかな狭窄を認めなくても、撮影条件によっては症状を認める場合もあり、ミエログラフィー検査にて診断される場合もあります。下肢へ行く動脈が詰まってしまう閉塞性動脈硬化症との鑑別のためにABIという検査をする場合もあります。

Q:治療はなにがいいのですか?

A:一般的に治療は難しいです。整形外科におけるの保存治療のラダーは、1、運動療法、2、薬物治療(プロスタンジン製剤内服・注射、他内服治療) 3、ブロック治療(EDB:仙骨硬膜外ブロック)となっています。手術手段としては、除圧手術だけでは対応できない場合もあり脊椎後方固定が選択される場合もあります。

Q:どういう場合に手術が必要ですか?

A:どうしても必要な場合は、痛くて動けない場合、ほとんど歩けない、など日常生活が上手におくれない場合は手術を考えます。とくに下肢の筋力が低下している、膀胱直腸障害がある場合は早期に手術をしないと治癒の可能性は下がります。

Q:手術しない方法はありますか?

A:下肢が麻痺したり膀胱直腸障害がある場合は手術しないと治らないでしょう。ただ、下肢筋力低下があっても軽度な場合、まだ歩ける場合など、手術適応が難しい方がほとんどです。ですから、その人の生活状況に合わせて手術や保存療法を計画するようにしています。

Q:プールはどうしていいのですか?

A:何が起きているかというと、動けない、日常生活が上手におくれないと、徐々に体力がなくなり、体もかたくなってきます。体が硬くなることで、思うように体がさらに動かせなくなり、運動と体力の負の悪循環に陥ってしまいます。外来に来る時点でこの悪循環に陥ってる人がほとんどです。ここから抜け出すには腰部脊柱管狭窄症を悪化させず、体の機能を保てる運動療法が必要です。腰部脊柱管狭窄症の患者さんは歩くと症状が悪くなりあまり歩けない方が多いのですが、プール歩行だと症状が起きない方が多いのです。腰椎すべり症や腰椎椎間板症を合併している方も多く、負荷がかかる運動では腰痛が悪化することもある為、重力の影響を低くできるプールでの運動療法を薦めています。

今後ともよろしくお願いいたします。

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