腰椎穿刺、腰椎麻酔、ミエロ・ミエログラフィーは、神経内科医、産婦人科医、整形外科医、麻酔科医、外科医にとっては必須の取得手技になっています。髄膜炎の診断の時の腰椎穿刺、C/S(カイザー)の時の腰椎麻酔、下肢手術の時の腰椎麻酔、アッペの時の腰椎麻酔、そして脊髄造影、とても重要であります。
(USAではミエロは施行しないという施設も多いようです。最近日本でもその傾向があるようですね。私が研修した施設では手術前にはCTを施行することが多いですし、MRIでは距離を正確に計測できないため、動的評価もできるミエロ・ミエログラフィーには一定の価値があると考えています。)

 でも当初ミエロが入らない場合結構焦りますね!ミエロもできないのか!って叱られるんじゃないかって、心配してしまうんです。大切なことは、

・ミエロは時に困難である!


 ということを認識することです。強直性脊椎炎などの骨増殖性の疾患では正中(median approach)ではまず入りませんし、腰部脊柱管狭窄症(LCS)が強く場合は、脊髄液が引けてこない(ドライタップ)ことがあります。つまり困難な場合のトラブルシューティングを知る必要があるわけです。

1、腰椎麻酔の場合
 単純レントゲンを麻酔前に評価できればいいのですが、できない場合もあります。MRI施行されている場合もありますが、期待はできません。

 つまり、腰椎麻酔は確実性が高い麻酔ではありますが、やはり

”施行できない場合があるので全身麻酔をバックアップとする。”

麻酔という認識が必要なのだと思います。

 全身麻酔より、局所麻酔による事故が多いのも、そういうリスク認識が低いからなのかもしれません。いい機会ですのでリスクマネージメントも徹底しましょう。

 そして腰椎麻酔困難症例の姑息的手技ですが、最初からparamedian approachで施行するという戦術もありますし、ドライタップの時の戦術としては引けてこなくても感覚で入れてしまうという手技があります。効いて来ない場合はあきらめて全身麻酔にすればいいので、腰椎麻酔の入った感触を覚えるようにしてください。確実に入っても効いていない場合もあるので、もう一回打つか、全身麻酔にするかは麻酔科医の好き好きでしょうか。整形外科でルンバールする時は、もう一回打つことになりそうですが、、

2、ミエロ・ミエログラフィーの場合
 透視を使用できること、MRI画像が事前に見れることが多いので、整形外科医は麻酔科よりこの手技は一日の長がありますね。

 ミエロの患者さんは、骨増殖性の疾患やLCSがある場合がほとんど、というかその為にミエロになるわけなので、基本的にLCSのない部分からのparamedian approachを薦めます。

 LCSが高度の場所はドライタップになるので、とりあえず透視を見て造影剤を打ち込むことになります。ですから事前にMRIがとってあれば、LCSの部分は避けることで確実性が増します。

 手術後の人のミエロは正中線がわからなくなったり、組織が硬かったりするので、難しいときがありますね。よく入りづらいときは、正中線を確認して水平に入れるような努力をしますが、それでも難しい場合もあります。

 でもやっぱりミエロも時に困難であり絶対完璧に行える手技ではない。という認識が必要かと思います。

 命がけでミエロを施行しなければいけない場合というのが少ないと思うので、そこまでがんばらなくてもいいのかなと思っています。
(それでもペースメーカー+抗凝固療法の人は、ミエロできないと、ちょっと焦りますよね。。)

今後ともよろしくお願いしますね!
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