橈骨神経麻痺ですね。saturday night palsyとも言われる橈骨神経の麻痺で、大概一過性に回復する物です。びりびりしびれると言うことが多いですが、範囲は重要ですよね。
https://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/radial_nerve_palsy.html

 レジデントの時から、小さな脳梗塞と神経内科的に判別つかない事があるんじゃないかと思って診療していて全例MRI取った方が良いんではないかと感じていました。以前の施設でもこれ部長にしつこく聞いていたら、

 MRIまでとらなくても全然大丈夫だよ。どうせ一過性だから。

 ということだったので、一般的な整形外科医は脳梗塞とかそこまで心配していないのかーと思って安心していたのです。

 ところが今回の症例は単純な橈骨神経麻痺ではなく、尺骨神経麻痺も含まれていたドロップハンドだったので、神経内科の先生にご相談したら気軽に

 MRIとりましょうよ!

 って言ってもらったんで、MRI取ってもらったら、

 やっぱり脳梗塞でした!!!!!

 運動領域の小さな部分にフレア強調で白い像ができていたので、私のこれまでの診療ルチーンが崩壊し、ドロップハンドはやっぱり全例MRI取ろうと思った訳でした。神経内科の先生曰く、

 "前の施設ではもう、単独麻痺であろうがなかろうがドロップハンドはMRIって決まってました。"

ってことでした。

 なんとなくですがこのようなfailsafe的な要素って大事なのではないかと思った次第です。昨今整形外科外来もMRI即日取れるっていうのが当たり前な要素になってると個人的には思っています。頸部骨折も脳梗塞も見逃しは嫌ですからね。

 ま、これくらい小さな運動神経の麻痺は治る事が多いと思いますが、それでも脳梗塞だと他にやる事がありますからね。なんとなくMRIのない施設で外来やるのがまたおっくうになった事例でした。

今後ともよろしくお願いしますね!
eseikeiUntitled

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Pure motor isolated finger palsy を呈した脳梗塞の1 例
北村英二1)* 濱田潤一1) 鈴木康輔1)
阿久津二夫1) 菅信一2) 望月秀
PMIFPっていう概念があるのを初めて知りました。自分もわりと経験しているところが怖いところです。