整形外科的まとめBlog

整形外科専門医が監修しているBlogです。初期研修や整形外科についての話題を医療、法律、ネット文化を幅広く取り扱います。専門医試験対策はアップデートされますので過去ログ参照してください。青森・東京・関西圏対応

腰痛・ぎっくり腰

それでもやっぱり腰が痛いんです。 その2 手術とのかねあいについて

今回は、難治性腰痛について、再考してみたいと思います。

これまで外来で、こういう人はどうしたらいいんだろうな。
と疑問に思っていた人々を追想してみました。

1、腰椎椎間板ヘルニアの手術後の腰下肢の人
2、仙腸関節に高度のOAがある人
3、すべり症とLCSが高度にあるけど、仕事でオペできない人


などなど、腰痛で困ってるけど、
orthopedicsがどうにかできないかなぁ
と思った人たちです。

1、腰椎椎間板ヘルニアの手術後の腰下肢の人

多分椎間孔が狭いからだった気がするんですよね。。
多分、Loveでは除圧不十分だったのではないかと。
http://www.watanabeseikei.com/nanchi.html
今度は固定して、大きく除圧すればよくなると思っていたのですが、
彼はまだ若く、そして肉体労働者なので、
固定術をどうしても選択するのに躊躇してしまっていました。。

2、仙腸関節に高度のOAがある人

指導医が固定術していましたが、劇的に腰痛が改善していました。
仙腸関節のOAがひどい時は固定で結構よくなるんですかね。

3、すべり症とLCSが高度にあるけど、仕事でオペできない人

仕事や人生設計を改善していかないと、
病気って治っていかない気がするんですね。
仕事しないで家でのんびりプールしながら生きていれば
全然ストレスなく生活できるというレベルだったので、
それだったら、1年くらい療養休暇とって、体力つけて、
それでもダメだったら手術すればいいのでは?
と思いましたが、
こればっかりは人の人生だからなんとも言えないですよね。。

とりあえず固定術して、
人生設計変えるっていうのでも良いと思いますけどね。

というわけで、治りにくい腰痛の人は絶えないので、
このシリーズ延々と続きそうですが、


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MOB?それともFBSS?脊椎手術されても症状残る患者さんはどう表現するの?

今回はMOBについてですね。

MOBですが、英語だとmultiply operated backだと思っていました。
(勝手な訳ですみません!!)

つまり、多数回、腰椎の手術をされる人という定義だと思っていたのです。
でも、整形外科用語辞典には、結構使う用語の割に乗っていません。

次に脊椎手術の教科書を2つ読んでみて、MOBという単語を探してみました。
これまた、MOBという索引はありません。

次はpubmedを調べてみました。

pubmedでは、1つ、
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8726112
Somatoform pain disorder in a case of Klinefelter's syndrome with multiply operated lower back.
と、multiply operated lower backですね。
やっと、それらしい記載がありました。

The multiply operated lumbar spine.
Wiesel SW.
Instr Course Lect. 1985;34:68-77.

Results of surgical intervention in the symptomatic multiply-operated back patient. Analysis of sixty-seven cases followed for three to seven years.
Finnegan WJ, Fenlin JM, Marvel JP, Nardini RJ, Rothman RH.
J Bone Joint Surg Am. 1979 Oct;61(7):1077-82.

The multiply operated back: fusion of the posterolateral spine with and without nerve root compression.
Saunders EA, Jacobs RR.
South Med J. 1976 Jul;69(7):868-71.

と続きますが、古いですね。。。

英語では、FBSS:failed back surgery syndromeというようで、
これで調べるとたくさんの言葉が引っかかりました。

まだ医中誌で日本語でMOBをチェックしていませんが、
英語の兼ね合いだとFBSSを使用したほうがいいのかな、
というところです。

というか、パブメドで検索して最近の論文にでてこない!というのはイケテナイ用語ですね。。

”日本のほうが脊椎手術は進んでいる!”
というのが脊椎の先生の言い分だと思うので、
どなたかMOBとFBSSについて、用語解説をしていただけると幸いです。


↑に乗ってなかったんですよね。FBSSも載ってなかったんですが、、

整形外科のわたなべ先生がまとめられていたのでリンクになります!
http://www.watanabeseikei.com/nanchi.html

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マンガで学ぶ腰痛診療ガイドライン マンガeせいけい☆

以前数回に分けてまとめた腰痛マンガの内容は、実は脊椎脊髄病学会での白土先生(福島)の腰痛講義をまとめただけだったりします。
ririkpoor
http://www.orthopedic.jp/archives/cat_50049153.html

今回はわりと適当に腰痛診療ガイドラインを抽出してまとめてみました。

ガイドラインは
1、定義
2、疫学
3、診断
4、治療
5、予防
的な順番で記載されていました。


1、定義
・原因の明らかなものと明らかなものではない腰痛がある。

腰痛のDdxとしては、

脊椎由来
神経由来
内臓由来
血管由来
心因性
その他

があげられていました。この鑑別診断もマンガでしっかり表にまとめましたね。
backpain2Untitled
http://www.orthopedic.jp/archives/52074604.html

・腰痛の場所を肋骨より下臀溝より上と定義。

腰痛の場所の定義ですが、ガイドラインでは肋骨より下と場所の特定をしています。
わりとここら辺は臨床ではあいまいな場合があります。
”さっき痛いっていってた部分とちがうじゃん!”みたいなことよくありますしね。。

・腰痛は急性、亜急性、慢性腰痛に分類。
LBPchoronic
http://www.orthopedic.jp/archives/52056098.html

急性は4週以内なのだそうです。
ここは講義が眠かったのでうっかり聞きそびれてしっかり描けなかった部分なのでしょう。じきに書きなおします。(泣。。)


2、疫学
腰痛の自然経過

・腰痛は1ヶ月で急速に改善するが、12ヶ月たっても60%の人には症状が残る。
lbpFFG
http://www.orthopedic.jp/archives/52063200.html

そうですね。腰痛の人は2-3週で外来にこなくなることが多いですが、
一旦症状が良くなっても、まだ痛みは残っているケースが多いのでしょうね。


3、診断
・腰椎レントゲンは診療にかならずしも必須の検査ではない。

LBPoo
解説
http://wp.me/p30ItK-P
↑藤堂茶路先生に書いていただいた第七話の絵なのですが内緒でリンクつけておきます。

単純レントゲンは必ずしも必要ない印象がありますが、外来ではだいたい撮ってますね。。

・危険な腰痛のサインを見逃さない。
LBPta
http://www.orthopedic.jp/archives/52074604.html

これはマンガでしっかりと書いてあります。
腫瘍とか感染を見逃さないように、というメッセージですね。。

・痛みが続く場合、危険な腰痛を疑う場合は画像検査を行う。
http://www.orthopedic.jp/archives/52074604.html

これも前述していますね。


4、治療
・薬物療法は有効。

あたりまえというか、、

・コルセットは腰椎の機能改善に有効。

特に腰椎の不安定性をもつ患者さんには有効ですね。
筋膜性腰痛にはあまり効果的ではない気がします。

・運動療法は慢性腰痛には有効。
LBPope22
http://www.orthopedic.jp/archives/52063476.html

とても有効ですね。プールまじめに通える人はわりと良くなっていきます。

・腰痛に対し代替療法と保存療法では治療の有意差がない。
LBPhhh

ガイドラインでは有意差がない=有効であるとは言えない。という結論になっていますが、正しくは、結果は変わらないので、代替療法側に軍杯があがる恐れがあります。。基本的には何してもあまり変わらないという結論ですが、不安定性がある場合はコルセット、筋肉性の場合はストレッチ(急性期は避ける)でよくなる印象はあるんですけどね。。原因雑多にするとそのような結論になりそうですけどね、、

5、予防
・運動療法は腰痛予防に重要である。

ririkpoor
http://www.orthopedic.jp/archives/52056098.html

これも当たり前ですが、あんまり患者としては納得できないものなのですよね。あまり説得力もって運動療法を推し進められない印象があるので、なにか良い手があればと思っています。





 腰痛に関するマンガを担当していただいた、季節キノコ先生、藤堂茶路先生、ありがとうございました!!わりと腰痛についてガイドラインをわかりやすく説明できたのではないかと個人的には思っています。

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気のせいか、Let's Swimmigってなんか変な気がするorthopedicsより

マンガ eせいけい 第四話 整形外科と難治性腰痛

今回のテーマは難治性腰痛です!
ririka22


作画は再び季節キノコ先生にお願いしました。
季節キノコ先生ありがとうございました。
backpain1P
backpain2P

 難治性の腰痛は正直難しいところですね。。

 いろいろな病院に行っても治らない腰痛の患者さんはよくいらっしゃいます。それでも原因を考えると、運動療法ができない、日常生活が忙しくて体調のコントロールができない、など、自分の生活をコントロールできていない人が大半を占めている気がします。

 つまり負荷を減らし、毎日プールに行ってるけど腰痛がどうしても治らない。というような人を見るのは稀です。ある程度ひどい腰部脊柱管狭窄症・腰椎すべり症があっても、労働をせず本当にプールしか行っていない人は症状も悪化しないし経過見れる場合も多い印象があります。(もちろんダメなら手術なのですが、、)

 ですから自分の日常生活と腰痛の関連をみなさん黙認して、ごまかしながら腰痛と共生していると思うのです。”そんなこと言ってもいまさら仕事やめられないしー”とか、”とりあえず痛みの原因を見つけてくれよ”とかいろいろ皆さん感じると思うのですが、痛みを感じたまま生活することはあんまりよくはないので、一旦人生を見直す機会にするのも悪くないかもしれません。結局痛みが治らないと仕事もできなくなってしまうし、手術をしてもしなくても、治らなければ日常生活も崩壊してしまうことになります。

 もし整形外科的疾患がある場合はなおさらです。本当に手術が必要になった場合のリスクも考慮する必要があります。腰痛の手術では固定術を選択することが多いでしょうから、合併症の問題がどうしても出てきます。固定術後はあまり負担かけない方がよいと思いますので、そこまでの手術をあえて受けるまで人生そこまでがんばらなくてもいいのではないでしょうか、、、

 腰痛が治らない場合、本当に人生を不意にしてしまいますので、主治医選びは慎重に、そして治療法も慎重に行う必要があると思うのです。安易な治療法になびかないことが大切なんじゃないかなと思います。治らない腰痛患者さん、主治医としても苦労が多いですし、もし手術するとなってもやや緊張しますが、お互いリスクと治療選択肢を理解した上で治療に望みたいですね。。。

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マンガ eせいけい 第三話 整形外科と急性腰痛(俗称・ぎっくり腰)

今回は急性腰痛のお話です。
tadasi22


作画は再び季節キノコ先生にお願いしています。
季節キノコ先生ありがとうございました!!!
seikeigekatoacuteLBP11

seikeigekatoacuteLBP2


・今回は腰痛なのに整形外科的腰痛診断についての記述がまったくないのは邪道だ!!
化膿性椎間板炎、脊椎転移による圧壊などの重要な整形外科的疾患が抜け落ちている!

 などなどさまざまなご意見があるかと、、、ただ、急性腰痛でERでもやはり内科疾患を否定することは重要です。その為、整形外科的腰痛の考え方は、別の項目として扱っています。(下参照)ご理解いただければと思います。まぁ、整形外科的腰痛については所論あるため、記述するのは乗り気ではないのも事実なのですが、、

 急性腰痛の多くは筋肉や椎間板などの軟部組織が原因で、椎体に問題がある腰痛は高齢者以外ではあまり多くない印象があります。整形外科的腰痛についての項目は、
http://www.orthopedic.jp/archives/52047456.html
にて記載してあります。

 整形外科的な急性腰痛の多く(80%以上?)は原因がよくわからない。ともいわれていますが、診察上は、筋肉が原因なのか、椎間板が原因なのかは理解して治療しているので、そこまで原因がわからない腰痛が多い印象はありません。

 マッサージや整体や鍼灸でその場は治る急性腰痛も多いことは確かで、効果的だからこそ代価医療がなくならないと思うのですが、急性腰痛でも代価医療では悪化させるケースもあると思うので、内科的疾患を否定する、整形外科的な緊急を要する腰痛の存在に留意する、ような事は重要だと考えています。

今後ともよろしくお願いいたします。

マンガのバックナンバーはこちら!
http://wiki.orthopedic.jp/d/e-seikei

整形外科と慢性腰痛http://www.orthopedic.jp/archives/52056098.html

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それでもやっぱり腰が痛いんです! その1

 腰痛は奥深い病気です。というか、みなさんうすうすわかっていると思いますし、かなり衝撃的な事実ですが、実はなんで腰痛が起きるのか整形外科医はよくわかっていません!80%の腰痛は原因が不明と整形外科学会の脊椎講習会で発表されていました。腰痛で整形外科に行くと単純レントゲンをとりますが、腰痛は軟部組織の痛み由来が多いのでレントゲンをとってもわからないし治らないことも多いですね。

 ですが治療自体は急性腰痛のほとんどは痛み止めを飲んでいれば1-2週で改善します。注射しても、鍼灸しても、湿布はっても、マッサージしても、大げさに言えば手をかざしたとしても、たいてい腰痛はよくなるのです!つまりほとんどの腰痛は誰でも治せます。もちろんマッサージ、針、ブロック注射などで一発で腰痛を取ることが可能な場合があることも知っています。ただ、人によって原因やら希望する治療方法が異なるので、あまり再現性が乏しいので難しいなぁと思っています。

 腰痛で問題になるのは、1、治らない腰痛と、2、やばい腰痛です。

 最初はやばい腰痛の話から。腰痛で怖い内科的疾患といえば、腎盂腎炎、結石、胆のう炎、そして大動脈乖離です。最後のは致死的ですのでやっぱりものすごい痛いときは病院に行った方がいいですね。でも確率的にはこのような腰痛の可能性は著しく低いですね。

 次は治らない腰痛についてです。腰痛が残念ながら治癒せず、3ヶ月以上続く腰痛は慢性腰痛と言われます。地域の良い病院と言われる医療機関に勤めていたことがあるので、いろんな良くならない人が流れに流れてくるのをみてきました。自分が通院していた先生の悪口を言いながら通院してくる、ある意味信用ならない可哀想な人たちを相手にしていくわけです。(多分ここでもよくならない場合は同じことにあるでしょう。)
 
 私の治療方針は、治療ラダーを基本的に誰に対しても変えないことです。どんな人が来ようとも、みんな同じプログラムで流していました。どこに行ってもどんな薬でもよくならなかった人も、単にお薬をだして様子見るだけでよくなってしまう人もいますし、コルセットの処方を適切に指導するだけで改善する人も多いですし、何より運動療法などでよくなる人が多いです。

1、薬物投与
2、必要があればコルセット
3、徐々に運動療法

 もちろん腰痛の原因が目に見えてよくないだろうという場合もあります。高度すべり症、腰椎分離症、変性側湾症、腰部脊柱管狭窄症、脊椎圧迫骨折などの腰痛の場合です。手術をするケースも見たことはありますが、圧迫骨折以外は腰痛のみの症状で手術するのは整形外科医としてもあまり一般的な戦略ではありません。このような治療困難な病気がたとえあったとしても、運動療法が進められるポジティブな人は、うまくいくケースが多く、よくならないにしても痛みと折り合いをつけることが出来ることが多いです。

 え?でも、とりあえず腰痛治らないんだけど、どうしたらいいの?という質問が多いと思うのですが、シンプルな回答としては、とりあえずいい先生を見つけることです。保存的治療をよくわかっている整形外科医、もしくは整形外科をよくわかっている接骨院に通うことです。最低限の医療知識と医療資源を兼ね備えていることを確認して医療機関を選ぶといいです。よい接骨院の先生は、整形外科で研修していますので単純レントゲンも読影できますし、良い整形外科・リハビリの先生は診察をして手技療法で症状を緩和させることもできます。結局は、いい先生は自分の足でみつけるしかないんじゃないかなと思います。

診断のエラーでも同じようなことを書いています。
http://www.orthopedic.jp/archives/52006596.html

 接骨院でトラブルになるケースは、ROMをしないほうがいい人に強すぎるROMかけたり、骨粗しょう症の人に強く力を入れて圧迫骨折を起こしたり、いろいろあります。特に老人は咳をしただけでも圧迫骨折を起こしますから、とても注意が必要ですね。
 整形外科でトラブルになるケースは、感染症の見逃しとブロックによる症状の悪化が多い印象です。慢性腰痛は感染症も考えないといけませんので漫然と治療してはダメなので時に画像検査が必要ですし、ブロックはしっかりと痛みが悪化する可能性や一時的に麻痺になる可能性とかもしっかりとお話しておくことが大切ですね。
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