MP/PIP関節が動かないとこのご時世困ったことになりうる。

今日、PCをこれだけ使う時代なので、指がかなり致命的な怪我になります。つまりは料理で少し指深く切っちゃったくらいの怪我で、職を失う可能性があります。なぜって、指が動かないからですよ。

どうして指が曲がらないかというと、背側の傷では指を伸ばす腱が切れている、もしくはくっついて滑走しないことが原因ですね。指を伸ばす腱は複雑に入り組んでいて、この部分には3本くらいの繊維が入り混じり交差していて、とても複雑に動いている。具体的にいえば、LateralBandもしくはCentral slipの断裂もしくは癒着があるんだと思います。

ここの損傷は、当初はROM的に大丈夫なように見えても損傷に応じて全例あけて(手術して)完璧に丁寧に修復してきました。腱が大きく欠損している場合もあるので、なるべく修復して術後長期にフォローです。ご存知の通り伸筋腱損傷にはさまざまなプロトコールがあります。部位によりますが多くは保存療法でよいと書かれていますね。

しかしながら修復しても見栄えがよくならなかったり、かえって悪くなった印象もあったのと、ROM悪化例をこれまでさっぱり経験しなかったので、これまでこの治療に本当に意味があるかどうか確信がもてなかったのです。
(これまで私の腱損傷見逃し例はレジデントの時のEPL断裂一件です。あんな小さな傷で腱切れてると思わなかったんですよ。指動かないとも訴えなかったし、、)

でも今日の人を見る限り、悪化時の結果は悲惨ですね。今日の人はずいぶん前に発症した陳旧性のCentral slip断裂。初診は本当にちょっとの包丁傷だったのです。。
(他院外科ドクター処置というやつですね。。整形外科でも多分同じ感じでしょうね。。)

こんなのはROMトレーニングしても、もし腱が切れてしまっていると、切れているものは元にもう戻らない。関節なんか固まりだしたらもうアウトであります。(つまり固まるまでの2週間が勝負)

多分、伸筋腱はいったん癒着したり、悪さすると、なぜか断端の腱組織が癌組織みたいになって周囲にへばりつくから、なにやってもだめだろうなという感触を持っています。
(もちろんさまざまな再建術がありますね!RAの人の手術をよくみましたが、そこそこ動くようにはなりますね。でもそこそこで完全ではなかったでしたね。。。)

この疾患は最初の診断がだめなら絶対だめな典型例かなと。初診がすべてを決める。

たかが指一本、されど指一本。指一本の治療にかかる時間は2ヶ月以上に及び、費やされるエネルギーといったら、、、トイレで利き手で紙もふけない苦痛を2ヶ月以上というのはわりとしんどいですよね。人を攻撃したくなる気持ちも理解はできます。(って本当にやらないでくださいね!!!)

 再接着を経験してきたものとしては、機能を失った指は治療をするのも1手ですが、MPまで固まった場合は治療困難な場合の定石は切断もありうると考えています。なぜって、それは修復よりも仕事の復帰が早いからです。。。




(もちろんまずはお近くの手の外科センターにて治療法をまず相談するのが良いと思います。よろしくお願いしますね。)

今後ともよろしくお願いしますね!
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