整形外科的まとめBlog

整形外科専門医が監修しているBlogです。初期研修や整形外科についての話題を医療、法律、ネット文化を幅広く取り扱います。専門医試験対策はアップデートされますので過去ログ参照してください。青森・東京・関西圏対応

保存療法

リハビリってそもそもなんですか?PM&R(Physical Medicine and Rehabilitation)について語れ!!

 そもそもですね。整形外科医はリハビリなんて系統的に習う機会なんてないわけなのです。実地訓練で、医師になってからいきなり自分たちより知識のあるPT(理学療法師)さんたちに指示出すわけですから、

うまくいきっこない

 ような気がします。もちろんPTの方々、ものすごいいい人が多いです。ですから表面上とくに言われませんが、影では結構いろいろ主張がある人たちなのですね。ですからリハビリも勉強して注意していきましょう!自分ではできる!と思っていても、PTをいろいろお話しすると、いろんなことを考えているPTはそもそもとっても多いのです。。

私が勉強したリハビリの教科書はやや古い教科書になるのですが
リハビリテーションシークレット

です。

 この本、ものすごい面白いです。USAの10年前くらいのリハビリでの常識的なポイントについて触れられいます。ややバージョン古いのですが、偉い整形外科医の先生は読むべきだと思いますね。幸運なことに、これ日本語ですから、、

面白い部分はいろいろあるのですが、まず目に付くのは、

・リハビリは、PM&RというPhysical Medicine and Rehabilitationの略です。リハビリ専門の科じゃないんです。

 そうです。リハビリは身体医学がメインであり、リハビリは物理医学が基礎になっているという部分です。私はまずここに注目しました。整形外科医が自分ではできると思っていながら、むしろ全然弱い部分でもあります。整形外科医として、保存療法を体系的に学ぶこと、こういう機会はほとんどないんじゃないかと思うからです。

 あとは言いえて言うと、これは現存の少数派であるリハ医に対しても、もう少し身体医学もがんばってくださいよ!という形になります。

そしてこのPhysical Medicine and Rehabilitationですが、体系的にまとまっています。
・基本理念
・障害者のケア
・評価
・電気診断学
・各論
・筋骨格系
・全身性疾患
・慢性疼痛
・特殊領域(スポーツ 芸術)
・職業
・合併症
・治療法
・物理療法
・インターベンション
・装具

というラインナップです。これだけの分野の系統的講義を受けたことはありません。
ほぼ実地訓練ですね。。
ですから、日本の整形外科医が、我々はプライマリもやるんだ!と本当に言い張るなら、、、

orthopedicsではなくて、

PM&O Physical Medicine and orthopedics

PM&Oと名乗ればいいのです!多くの整形外科医は、保存療法嫌いでしょうから、これは嫌だと思いますので、そうすると納得されるのではないかと思います。自分たちがどういう立ち位置にいるかということを、、
我々は、保存療法を重視しますが、あくまで手術がメインの科として教育を受けてませんか?

この本の衝撃的な部分は P336ページの

Q:腰痛は最初に外科医(脳外科医・整形外科医・外科医)にかかるべきか?

この答えになります。

この答えは、
A:絶対にダメである。

なのですが、その理由については、本書をお読み下さい、、、

関節mobilizationや鍼灸などのPM&R(”リハビリ”ではなく、、)での立ち位置などもわかり、私にはすごいためになった本でした。”外科医は外科医に特化しないと”再認識した本でもあります。

今後ともよろしくお願いしますね!
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それでもやっぱり腰が痛いんです! その1

 腰痛は奥深い病気です。というか、みなさんうすうすわかっていると思いますし、かなり衝撃的な事実ですが、実はなんで腰痛が起きるのか整形外科医はよくわかっていません!80%の腰痛は原因が不明と整形外科学会の脊椎講習会で発表されていました。腰痛で整形外科に行くと単純レントゲンをとりますが、腰痛は軟部組織の痛み由来が多いのでレントゲンをとってもわからないし治らないことも多いですね。

 ですが治療自体は急性腰痛のほとんどは痛み止めを飲んでいれば1-2週で改善します。注射しても、鍼灸しても、湿布はっても、マッサージしても、大げさに言えば手をかざしたとしても、たいてい腰痛はよくなるのです!つまりほとんどの腰痛は誰でも治せます。もちろんマッサージ、針、ブロック注射などで一発で腰痛を取ることが可能な場合があることも知っています。ただ、人によって原因やら希望する治療方法が異なるので、あまり再現性が乏しいので難しいなぁと思っています。

 腰痛で問題になるのは、1、治らない腰痛と、2、やばい腰痛です。

 最初はやばい腰痛の話から。腰痛で怖い内科的疾患といえば、腎盂腎炎、結石、胆のう炎、そして大動脈乖離です。最後のは致死的ですのでやっぱりものすごい痛いときは病院に行った方がいいですね。でも確率的にはこのような腰痛の可能性は著しく低いですね。

 次は治らない腰痛についてです。腰痛が残念ながら治癒せず、3ヶ月以上続く腰痛は慢性腰痛と言われます。地域の良い病院と言われる医療機関に勤めていたことがあるので、いろんな良くならない人が流れに流れてくるのをみてきました。自分が通院していた先生の悪口を言いながら通院してくる、ある意味信用ならない可哀想な人たちを相手にしていくわけです。(多分ここでもよくならない場合は同じことにあるでしょう。)
 
 私の治療方針は、治療ラダーを基本的に誰に対しても変えないことです。どんな人が来ようとも、みんな同じプログラムで流していました。どこに行ってもどんな薬でもよくならなかった人も、単にお薬をだして様子見るだけでよくなってしまう人もいますし、コルセットの処方を適切に指導するだけで改善する人も多いですし、何より運動療法などでよくなる人が多いです。

1、薬物投与
2、必要があればコルセット
3、徐々に運動療法

 もちろん腰痛の原因が目に見えてよくないだろうという場合もあります。高度すべり症、腰椎分離症、変性側湾症、腰部脊柱管狭窄症、脊椎圧迫骨折などの腰痛の場合です。手術をするケースも見たことはありますが、圧迫骨折以外は腰痛のみの症状で手術するのは整形外科医としてもあまり一般的な戦略ではありません。このような治療困難な病気がたとえあったとしても、運動療法が進められるポジティブな人は、うまくいくケースが多く、よくならないにしても痛みと折り合いをつけることが出来ることが多いです。

 え?でも、とりあえず腰痛治らないんだけど、どうしたらいいの?という質問が多いと思うのですが、シンプルな回答としては、とりあえずいい先生を見つけることです。保存的治療をよくわかっている整形外科医、もしくは整形外科をよくわかっている接骨院に通うことです。最低限の医療知識と医療資源を兼ね備えていることを確認して医療機関を選ぶといいです。よい接骨院の先生は、整形外科で研修していますので単純レントゲンも読影できますし、良い整形外科・リハビリの先生は診察をして手技療法で症状を緩和させることもできます。結局は、いい先生は自分の足でみつけるしかないんじゃないかなと思います。

診断のエラーでも同じようなことを書いています。
http://www.orthopedic.jp/archives/52006596.html

 接骨院でトラブルになるケースは、ROMをしないほうがいい人に強すぎるROMかけたり、骨粗しょう症の人に強く力を入れて圧迫骨折を起こしたり、いろいろあります。特に老人は咳をしただけでも圧迫骨折を起こしますから、とても注意が必要ですね。
 整形外科でトラブルになるケースは、感染症の見逃しとブロックによる症状の悪化が多い印象です。慢性腰痛は感染症も考えないといけませんので漫然と治療してはダメなので時に画像検査が必要ですし、ブロックはしっかりと痛みが悪化する可能性や一時的に麻痺になる可能性とかもしっかりとお話しておくことが大切ですね。
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